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石油を効率よく使うエコフィールとは?

エコフィールはお湯を沸かすときの燃料として「石油(灯油)」を使う石油給湯器となります。石油給湯器は都市ガスと違って配管が通っていればそこから自動で供給される仕組みではありません。プロパンガスのように、各家庭でオイルタンクを用意しそこに石油をためて燃料として消費します。

石油給湯器が主に使われる場所は寒冷地です。都市ガスが通っていない場合はプロパンガスまたは電気でお湯を沸かすことが出来ますが、ガスや電気でお湯を作ると寒冷地の場合消費量が多くなり光熱費も高くなります。石油給湯器はガスや電気よりもパワフルな給湯能力を持っていますので、寒冷地では重宝されています。

そうした理由から石油給湯器を使用されている家庭にオススメなのがエコフィール。パワフルな給湯能力に加えて、効率よくお湯を沸かす潜熱回収型のエコフィールなら石油の消費量を抑えられます!

目次

  1. 1. エコフィールとは?
  2. 2. 全ての家庭でお得になる?
  3. 3. まとめ

1.エコフィールとは?

エコフィールとは

エコフィールは潜熱回収型の石油給湯器です。従来はそのまま排気していた燃焼時に出る熱を再利用し、効率よくお湯を沸かします。従来の熱効率は60~80%でしたが、エコフィールは95%までムダ無く使うことができ、石油の消費量を抑えてくれます。また、お湯を使う瞬間に加温が始まる直圧式となりますので、あらかじめお湯をためて使うセミ貯湯式と比べて、水圧が高くパワフルな給湯能力があります。

1-1. エコフィールの仕組み

エコフィールの仕組み

石油を使って給湯器内のバーナーが燃焼し始めると、約200℃の排気熱が発生します。従来はこの排気熱を屋外へ排気していました。エコフィールの場合、排気熱が通る部分に補助交換機(2次熱交換機)を作りそこで水があらかじめ温められるようにしました。あらかじめ温められた水はバーナー部分の主熱交換機(1次熱交換機)を通りお湯へと温められ、住宅内の蛇口へと供給されていきます。主熱交換機(1次熱交換機)のみでお湯を温めるよりも効率よくお湯が作られるため、石油の消費量が抑えられます。

1-2. 環境に優しい

年間約200kgの二酸化炭素を削減でき、杉の木に換算すると約14本分。排気する際の熱も従来は200℃でしたが、エコフィールの場合は約60℃まで下がっています。またバーナーの燃焼音・着火音が大幅に軽減されています。

1-3. 石油代が節約できる

熱効率が95%まで向上されたため、石油(灯油)の使用量もぐっと抑えられます。例えば一般的な4人家族の場合、従来型の80%の熱効率がある石油給湯器から95%のエコフィールに変えた時、年間約4.4缶分、約5,700円の灯油を節約可能!(※灯油72円/L、お風呂42℃で200L、シャワー40℃で12L×5分×4人、洗面40℃で6L×2分×4人、台所37℃で8L×3分×3回の場合)

1-4. ドレン排水について

エコフィールは補助交換機(2次熱交換機)で温める際に出る水蒸気が結露し、ドレン水が出ます。酸性水のドレン水は中和機で中性処理され本体外に排出されますが、このまま垂れ流してはいけません。通常は汚水系統への配管をつなげていきますが、自治体や国交省のガイドラインなどを確認して適切な排水工事が必要になりますので、プロの業者さんにお任せしましょう。

2.全ての家庭でお得になる?

全ての家庭でエコフィールはお得?

エコフィールは直圧式の給湯器となります。瞬時にお湯を作ることができるため、熱い・ぬるいといった感覚で操作するセミ貯湯式よりもお湯の使い方が楽になり、かつパワフルな水圧と安定したお湯の供給が可能です。エコフィールの場合はさらに熱効率も高く、石油(灯油)の消費量が抑えられるメリットがありますが、その分構造は複雑になるため本体価格が高くなります。

本体の価格で言うと、セミ貯湯式<直圧式<エコフィール、となります。

2-1. 従来型との価格差をクリアできるかがポイント

従来型の直圧式とエコフィールの価格差数万円をいかに早くクリアできるかがお得になるかならないかのポイントとなります。お湯をたくさん使えば使うほど、従来型が消費する石油量とエコフィールが消費する石油量の差がわかりやすく、その節約効果も大きくなります。早ければ2~3年で価格差をクリアできる場合もあるため、まずはどれぐらいのお湯を使用しているかチェックしてみましょう。

2-2. お湯の使い方や環境によってお得にならないことも

外気温が低い寒冷地では大気の熱を利用する電気給湯器の場合効率が悪くなります。凍結防止の機材や設備が必要になるため、石油給湯器がお得になります。また寒冷地ではお湯をたくさん使うためパワフルに給湯できる石油給湯器が向いています。一方温かい地域の場合は、深夜の安い電気料金でお湯を作っておく電気給湯器やお得なガス代プランがあるエコジョーズがお得になります。それ以外にも、お湯の使用量や環境によっても石油給湯器が良い場合や、その他の給湯器が良い場合もでてくるでしょう。

3.まとめ

現在石油給湯器を使っている家庭であればエコフィールの導入を考えてみてはいかがでしょう。確かに高機能なエコフィールの本体価格は従来型と比べると高い!ですが、10年間以上使っていくなかで従来型との本体価格の差は解消され、結果的にお得な給湯器となるのです。一時的に高いと感じる数万円の差は、最終的には数万円お得になって返ってくるかもしれません♪

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